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アメリカ合衆国の電子海図


アメリカ合衆国では、NOAA(National Oceanic and Atomospheric Administration、アメリカ海洋大気局)が、電子海図を刊行しています。これらの電子海図は、気前の良いことに、すべて無償で配布され、ここからダウンロード可能です。何の登録もなく、だれでも自由に使えます。


1. 刊行セル
2010年2月現在、772セルも刊行されており、アメリカ合衆国全土を覆っています。ダウンロードしたファイルを展開すると、全体で約1.2GBもの量になります。


2. 特徴
さて、この膨大な量の電子海図ですが、どうやら、紙海図を電子化しただけ+α程度の内容かな、と思われます。下の画面は、サンフランシスコ湾の ORCA Navy による表示例です。画面の中心に見える橋が金門橋です。



 まず気になるのは、金門橋付近を境として、東側と西側では電子海図の見え方が随分違います。西側は、等高線が綿密に描かれていますが、東側には等高線がありません。東側には、50m の等深線が描かれているものの、西側には 50m の等深線はありません。また、金門橋付近にある Cable Area は、西側にはありません。さらに、Data Limit が設定されていないので、セルの境界に不必要な線が描かれています。

3. 電子海図の品質
 さて、とっても大雑把な電子海図の品質を dKartInspector で検査してみました。下の画面なのですが、問題多数です。



 沢山のメッセージが出ている事がわかるでしょうか?このメッセージの概要は、以下の様になります。
・無駄な頂点があり、直線になっている。(軽症)
・同じ場所に複数の点がある。(これは、チョット問題)
・線がマージされていない。(軽症)
・構造物のないライトがある。(まあ、元々の海図に描いていないと思うので、仕方ないでしょうけど)
・IALA の基準に従っていない浮標や立標がある。(オイオイ、大丈夫!?)
・面のフィーチャーに冗長がある。(見た目はわからないけど、手抜き)
・必要な DEPCNT が描かれていない。(チョットこれ問題)
・DEPARE、DRGARE、LNDARE に水深のギャップが沢山ある。(これ、間違えると、ECDIS の警報機能に影響かも?重症)

 以前、NOAA の電子海図でインストール不能なセルもありました。噂では ArcGIS で作っているとの事。フルトポロジーの解析型 GIS で、チェインノードの航海用電子海図を作るのは、原理的には出来ない事はないのですが、実装は至って困難なはずです。

 表示上は航海用電子海図に見えますが、これで、本当に航海目的で使えるのでしょうかね~。





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